3/31 TOKUZO 「Flyline、ドラびでお+勝井祐二」

いやー、すごいもの見たよ聴いたよ! 大満足なライブでした。

まずはFlyline。
臼井康浩さんと渓さんの即興ギターDUO。
きっとこのユニットの当初は、「即興ギターDUO」だけだったはずだが、ある時から2人とも目隠し、そしてそれぞれが大爆音でヘッドホンで音楽を聴き、相手の演奏が見たり聞こえない中での、DUO、というスtライルを、ここしばらくとっている。
今日は、TOKUZO入り口よりの登場からすでに目隠し耳爆音ふさぎ。二人ともお互いの手を取り合うことなく助け合うことなく、手探りでなんとかステージへ。手探りでギターを探し、そして2人はしばらくステージに立ったまま。
そして2人は演奏を始める。
お互いにお互いが見えない聞こえない触れ合うことなくなんのきっかけも出さない。
けれども、音の始まりはぴったり一緒。
2人の奏でるギターのスピード感も一緒。
聴き手は、どうしても今そこに聴こえている音の意味を勝手に探して受け取ってしまう。
渓さんの出す音と、臼井さんの出す音、偶然による2つの音が、何故このスピード感か、何故この奏法か、何故この音色なのか、などなど、今そこにあることの意味やら、向かう先やら、終着点やら。
多分、通常の演奏スタイルでは、多くの客はそこにある音を受け止めるだけで、こんなことに対して深く思いを馳せない、ように思う。
けれども、この状況下で演奏される音の重なりを聞きつつ、聞き手はそこに勝手な意味を探していってしまうのだ。
そして、2人は同時に終わる。まったく干渉しあわないはずの演奏が、同時に始まって同時に終わるのだ・・・。

次のドラビデオ+勝井祐二さんの演奏も、これがまた素晴らしくて!
そりゃ結構いい感じに客席は埋まってたけど、これはいかんて、もっとみんな、来なくちゃいかんて。
それぞれのソロも、そしてDUOとしての二人の演奏、それだけでも本当に素晴らしい。
そして一楽さんのドラムと同期させた映像のクオリティが、これまたすごいんだ。
集められた短い映像。それがドラムと共に次々とランダムにつながっていく。ひとつの映像と次の映像は、それ自体では無関係で、干渉しあわない。けれども、それをずっと見続けていくうちに、受け手が勝手に妄想を開始していく。繰り返し現れる何かの箱を覗いている少女の目は、いつか何かを発見するのだろうか、とか。
踊っている少女の、その踊りが行き着く先は、とか。
箱の中で丸まって寝ている少年少女の目覚めた時に見る世界は、とか。
なんというか、Flylineを見て・聞いてたときの印象ととても被るんだ。
そこにある音と映像の偶然性。しかし、その偶然の意味。偶然の末に行き着く世界の果ては? とか。
ああ、あれも素晴らしかったなあ。なんたって一楽さんの音楽のために、ただひたすら奉仕するんだもの「佐藤B作」と、「トイレその後に」が。

いやもう素晴らしかった!
特にドラびでおは、次回、もしも休日だったらまた是非行きたいです。