9月15日火曜日 PERE-FURUライブ

鬼怒さんのサルガヴォや勝井さんのROVOの動員を思うと、この日のPERE-FURUのライブはうちのキャパ的には本当にいっぱい、満員なんですけども、それでも「ああ、もっともっとたくさんの人に聴かせたい!」と思ってしまうのです、1曲目の途中で。
そう思ったのはどうやら私一人ではなく、多くの方がそう感じてたみたい。

静かに始まっていって・・・最初から開かれたページにある文字を追うように美しく2人の音が奏でられているのですが・・・・あれがすべて、即興なんですよ。多分、PERE-FURUは2人の即興演奏という形態だと知らない人、いや気付かなかった人もいたと思います。きっとこういう曲なのだ、と。
美しくはじめられた曲はどんどん、上へ上へとあがっていき、ああ、あの勝井さんのエレキヴァイオリンの、聴く者を遠く高いところまで瞬時に運んでしまう昂揚感・・・!
まさにエクスタシー?
「イクーーーーッ!」みたいな感じ?
そだそだ、あれは精子くんだったのだな、その瞬間、これをもっともっともっともっとたくさんの人に聴かせたい・・・!と願った私の心は、かなたの届くべき先を渇望する数千万だかの精子くんのようだ。
2004年10月。TOKUZOで初めてPERE-FURUを聴いたのは。そうか、その日も火曜日で、定休日だったから行けたんだな。ちょうど5年ぶりになるんだな。あれから、ずっとまたライブがあれば行きたいと思ってたんだ。

最初から最後まで、ずっと気持ちのいい緊張感。どこにも迷いがなく、生まれでる音。組み立てられていくリズムとメロディ。そして2人とも楽しそう!

勝井さん「演奏中に気付いたんですけど、あのチラシ。『ロボゲイシャ』??」
と、MCで。
ああ、それ、井口昇監督の映画「ロボゲイシャ」なんですうー。なんだかすごいんですうー、 だって芸者さんの足にキャタピラ、口からチェーンソー、の殺人芸者マシーンなんですもの。
ライブ後に、ROVOの勝井さんには是非、と「ロボゲイシャ」のチラシをお渡ししました。

お二人とも、演奏中に結構お客さんの反応などを見たり感じたりしているそうです。で、この日のライブはお客さんの集中力がずっと途切れず、すごくいい感じだったそうで、とても気持ちよく演奏できたそうです。

なんかねー、ライブ終わって、私はしみじみ、こんなことを思ったの。
私の仕事って、健康でいること、そんだけではないかと。
健康で、元気で、そんでお店を続けていくこと。そんなん最低条件じゃん、って言われるかもだけども、私にとってはこれが一番の仕事ではないかと。
そんで、お店をちゃんと、存在させる。
そして時折、ライブがある。
そして素晴らしい演奏がある。
そしてそれを聴きたいと思って来てくれる人がいる。
どれが欠けても成り立たないこの一つ一つが、毎日を、そしてこの日の夜を、作ってっているのだなあと。
鬼怒無月さんと勝井祐二さんと、来て下さった皆さんと、その他いろいろに感謝。