「音だけの臼井康浩」

マタハリ初の完全暗転ライブ「音だけの臼井康浩」でした。勝井祐二さんがライフワークにしてらっしゃる「in the dark」、うちでも是非やりたいと思い、それで臼井さんに声をかけ、いろいろと相談しながら昨日のライブを迎えました。
始まる前は、何故かいつものライブよりも緊張しました。それは、扉がダンボールで遮光され、外が全く見えないせいだったかもしれません。普段、無意識のうちに外からいらっしゃるお客様の動向を見ながら中で仕事をしているので、少し落ち着かなかったです。
ライブは、臼井さんに声をかけて本当に良かったなあと思いました。生音でOKの楽器よりもエフェクターやアンプを使う楽器の方がこの場合は面白いですね。真っ暗な中で、音の変化や響き、弦そのものをかきならす音とアンプを通した音、それらがいつも聴いている以上に際立ってました。
私は臼井さんの演奏を聴くようになってかれこれ14年が経つのですが、一番集中して聴けましたし、非常に面白かったです。
そうそう、真っ暗なのですが、本当に不思議なことにどこからかすっと光が差すような感じが時折するのです。振り返ってみてもどこも真っ暗なのですが。終わった後、お客さんに聞いてみると、やはり同様に感じられたそうです。なんでしょうか。目の奥に残ってる残像なのでしょうか。闇なのに、眩しいのです。

さて、実は2部にこっそり、カセットテープに録音した私の朗読と武田の演奏を仕込んでおきました。私の方は川上未映子さんが緊急復刊Imagoで発表された「まえぶれもなく」の後半を録音しました。ずっと考えていたものの、結局ライブ前に急いで録音したというせいもあるのか、朗読自体もその参加の方法も、今後の課題が大きく残るものでした。武田の笛での参加はなかなか面白かったのではないかと思います。
また次回も是非やりたいなあと思っています。