サマーウォーズ。そして「家族」

お盆といえば、実家に戻ったり、または帰ってくる家族を家で迎えたり、するんだなあ・・・。わたしの場合はそういうこととは無縁の25年を送ってきてしまいましたが。
先日、映画「サマーウォーズ」を観てきました。
えと、先に言っておきますが、映画に関してはオススメしておきます。
席は満員で、終わったあとみんながよかったよかったって言ってて、TAKEDAなど「泣けちゃったねー」と目を潤ませて言ってました。私はあの映画を作った「マッドハウス」、そこの映画をそんなにいっぱい観たわけではないけれども、そこが作るアニメの絵が好き動きが好きとそういうわけで、今回もお話も色も動きも絵もとっても好きだったのですが、いかんせん、「家族」にひっかかる。どうしても「大家族」に身がひけてしまうのだ。
「家族」に対する恐怖と憧憬が未だ泥のように混ざり合って心の底にある。や、そんなん誰でも持ってる感情かな。
そういう家族への違和がある人間に対して設定されていると思える登場人物が2人。
「カズマ」というネトゲ内では「キングカズマ」を操るスーパープレイヤーの13歳。
そして「侘助」という、この家族の中の異端児、人工知能の研究者。
しかし、この2人の最終的な目的は、この家族に回帰することにあるようで、私はそこに小さな置いてきぼり感を感じてしまった。
主人公の「健二」は、夏休み、憧れの先輩夏希に誘われ、真実を知らされないまま彼女の曾祖母の住む実家に行く。そこで唐突に夏希から、家柄も学歴も秀でたフィアンセとして紹介される。
その後、健二は、ある嫌疑で、警察官である夏希の又従兄弟に逮捕されてしまう。家族は健二を重要事件の犯人として排斥するし、健二を招待した夏希さえ、止めようとはしなかった。
私はこのシーンがすごくすごく悲しかったんだ。や、それは私の個人的な、小さな怨みのようなものだけど。家族が家族として認めたもの以外は、誰も助けてはくれないのか、ここでは。
と、小さく傷ついてしまった。
これは映画なんだから。その後の展開としてそれはそういうものなんだから、と頭の中では思うのだけども、どうしてもなんだか、「そういう部分」が私にとって掠るだけでも痛いポイントなんだろう。


今日は羽海野チカの「三月のライオン」3巻を買ってきて読みました。ここにも出てくる家族の話。けど、私はこのマンガは好きだ。とっても好きだ。この家族があらかじめ欠損している、欠損していながら、少しずつまた何かが足されていく、ということが、私がすんなりと入り込めるところなのかな。