ハルヒと雷蔵を観た

今日はお休みなのに仕事行くよりも早く起きました。洗濯してお風呂はいって朝ごはん食べて。
そして名駅からがしがし109まで歩いて、「涼宮ハルヒの消失」を観てきました。2回目の鑑賞です。
3時間ある映画なんですが、終わり近くになると、「やだなあ、終わっちゃうんだ」と小さく取り返しのつかない気持ちでそう思いました。多分これが最後の週で1日1回限り。もう一度見に行くことは無理なのですが、なにか小さな喪失感があって、まだ映画を観ている最中にも関わらず。「出来ることならもう1回観たいんだけどな」なんてことを思ってしまって、ちょっとびっくりです。
涼宮ハルヒの消失」は消失した涼宮ハルヒと、彼女と共にいた世界を取り戻す話なのですが、それと同時にたったの3日間の「涼宮ハルヒと共にいなかった世界」の人々を永遠に喪失してしまう物語です。改変されてしまった世界には、普通の少女となった有希やこれから物語を始めようとするハルヒがいます。そこでのハルヒは「SOS団を作ろう!」と言ってます。そう、未来の話をしているんです。そのためにハルヒは古泉くんを伴って他校に侵入し、みくるちゃんを拉致して有希のいる「文芸室」に行ったのです。けれどもキョンの目的は、改変された世界を元に戻すこと。彼がその実行キーを押した途端、改変された彼女たちは元に戻るのですが、つまりそれは、あの3日間に出会った人々を消去する作業とも言えるのです。なんの叫びも苦しみの表情もなく、ただ一瞬で消えてしまう世界。あの人々を喪失せざるをえないなんともいえないやるせなさに、なんだかなあ、もう1回観たいなあと思ってしまうのです。永遠にあの世界とあそこでの有希やハルヒに再会するわけにはいかないキョンに替わって、私が、あの場所に再に出会いたいなあなんて思ってしまうのです。

映画の後でごはんを食べてたら時間がなくなり、がしがし歩いてシルバー劇場へ。市川雷蔵の「眠狂四郎勝負」。

109で「涼宮ハルヒ」を観てた時には、椅子がきしきしと音を立ててしまうことさえ憚られるような緊張感があったんだ。ところが雷蔵を上映してるシルバー劇場は、なんつーか独特のユルさとムンムン感。となりのおじさんは靴下脱いで、絶えず扇子をパタパタさせて扇いでる。劇場もいい感じに人がいっぱいだ。映画の音は割れ、フィルムもそうんなによくない。それはそれで、なんだかとてもよくて。
で、「眠狂四郎勝負」、もっとシンプルな話かと思いきや、なんだかもう情報てんこ盛りなのね。政治、家の問題、決闘、人を殺すこと、などなどのエピソード満載なの。で、みんなが雷蔵がステキステキというのですけど、どうしたものやら、私の目は終始、加藤嘉に釘付け!
いやー、なんだかこちらはぐっとリラックスして、大変娯楽な気分で、終始にやにやしながら観ました。